こんにちは、NLPトレーナー&学びを楽しむナビゲーターのまそらです😊
NLP(神経言語プログラミング)には、「前提(Presuppositions)」というNLPの事なところがぎゅっと凝縮されたエッセンス的考え方があります。
今回は、私たちのすべての行動には良い点があるという、という大切な考え方を教えてくれるこの前提を紹介しますね。
すべての行動には、それを起こさせる肯定的な意図があります
また、すべての行動にはその価値を活かせる状況があります
すべての行動には良い点がある
この前提は前半、後半部分に分かれています。
前半部分:すべての行動には肯定的な意図がある
「すべての行動には、それを起こさせる肯定的な意図があります」
なんであんなことしちゃったんだろう。
やめたいのにやめられない。
実はこういった行動にも、肯定的な意図があるんだよ、ということを教えてくれています。
例)ダイエットをしているのについつい食べ過ぎてしまう。
肯定的な意図は?
・ストレス解消
・さみしい気持ち・感覚を紛らわすことができる
・幸福感を味わうことができる など
例)タバコがやめられない
肯定的な意図は?
・喫煙所でコミュニケーションがとれ、有用な情報が入ることも
・ストレス解消
・何も考えないでいられる時間になる など
よくないと思っている行動にもこういった肯定的な意図、プラスの側面があります。
むりやり、こういった行動をとめると、これらの肯定的な意図も手放すことになってしまうのを無意識は知っているため、やめられないのです。
良くない行動の手放し方、変え方は後で解説しますね。
後半部分:すべての行動にはその価値を活かせる状況がある
「また、すべての行動にはその価値を活かせる状況があります」
一見、デメリットしかないような行動や、いわゆる問題行動とされるものも、それを活かせる場所・場面があるんだよ、ということを教えてくれます。
例)期限ギリギリまで行動しない
(ギリギリでも何とかしている、できる)
これが活かせる状況は?
・予定変更の多い仕事で柔軟に仕事ができる
・緊急事態へ対応できる
・瞬間的に集中力がいる仕事に活かせる など
例)人付き合いを避けてしまう
(1人が好き、もくもくと作業をしたい)
場所を変えると?
・リモートワークが苦にならない
・自分の趣味や勉強などに集中するとき
・秘密を守らなければいけない仕事 など
今のこの状況では、よくないとされる行動も他の状況では大きな魅力ある行動になり得ます。
それを活かすためにはその行動の価値を知り、その価値がどこなら活かせるのか?考えていきましょう。
2. 行動を変える2つのステップ
ここまでで「イヤだな」と思える行動にも肯定的な意図があることがわかったかなと思います。
しかし、肯定的な意図があるならそのままでいいや!とはならないものも多いですよね。
ここからは、「肯定的な意図はそのままに、行動だけを置き換える」方法をお伝えします。
ステップ 1:意図と行動を明確に分離する
まずはやめたい問題行動を特定しましょう。
自分をつい責めたくなるかもしれませんが、これも実は自分のための行動だったんだ、と受け止めて感謝し、その裏にある肯定的な意図を見つけましょう。
例)ダイエットをしているのについつい食べ過ぎてしまう。
肯定的な意図は?
・ストレス解消
ステップ 2:新しい代替行動を探す
無理やりその行動をとめてしまうと、その行動で満たしていたものが満たされなくなってしまいます。
例)ダイエットをしているのについつい食べ過ぎてしまう。
肯定的な意図は?
ストレス解消
無理やりやめる・我慢する
ストレス解消ができなくなり、イライラがたまる
このように他の問題が出てきてしまうのです。
そこで肯定的な意図は手放さずに、「肯定的意図を満たす新しい別の行動」(代替行動)を見つけます。
例)ダイエットをしているのについつい食べ過ぎてしまう。
肯定的な意図は?
ストレス解消
代替行動案
・音楽を聴く
・深呼吸をする
・自分が好きなこと(ゲーム、読書など)する
・散歩をする
・長くお風呂につかる
・友達と会話(電話する)
代替行動案を実際にやってみてどれが自分に合うか検討
代替行動決定
・音楽を聴きながら散歩
・友達とゲームをする
ストレス解消が満たされるので「食べる」という行動をする必要が無くなる
このように自分にとって大切な肯定的な意図を残したまま、行動だけ変えることで抵抗なく、望む変化を起こすことができます。
東京から京都へ行くとき、いつもは高速バスだったけど、今回からは新幹線にした。
これと同じことをしているだけです。
京都へ行くが目的(肯定的意図)、そのための手段(行動)は別のものでも大丈夫ですよね。
3. 🌟 まとめ:すべての自分を活かす生き方へ
このNLPの前提は、私たちに「全ての行動はあなたにとって意味がある」という、深く温かいメッセージを伝えてくれます。
自分自身や他者の「問題行動」の裏には、必ずあなたを守りたい、あなたを良くしたいという純粋な肯定的意図が隠されています。
問題行動のイヤな部分、デメリットだけに目を向け、それをしてしまう自分を責めるのは今日でおしまいにしましょう。
その裏にある肯定的な意図を見つけ、それを満たすためのより良い新しい行動を見つける。
これがより良い自分へなっていくための効果的で大切なアプローチです。
それでは、あなたがありたい自分になるための参考になれば幸いです。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
💡 【おまけ】この前提を活用して使えるNLPスキル・テクニック 3選
この「肯定的な意図」の前提を実践し、行動を変えるのに役立つスキルを3つご紹介します。これらは、問題行動の裏にある肯定的な意図を認め、それを満たす新しい適切な行動へとスムーズに切り替えるのを助けます。
1. シックス・ステップ・リフレーミング (Six Step Reframing)
- 役割: 問題行動をとる自分自身と対話し、その肯定的な意図を尊重したまま、新しい代替行動を無意識に受け入れさせる、高度なリフレーミング技術です。
- 活かし方: 「やめたい行動」を責めずに、その行動が満たそうとしている意図(例:ストレス解消)を無意識に確認します。そして、「同じ意図を満たす、もっと適切な新しい行動」を無意識の協力を得て導入します。
面白いワークなんですが、近年は教えないNLPスクールも増えているテクニックです。
2. リフレーミング (Reframing)
- 役割: 出来事の意味の枠組み(フレーム)を変えることで、ネガティブな行動の裏にある「価値」に光を当て直す技術です。
- 活かし方: 自分や他者の問題行動を「不適切な手段」として捉え、その背後にある「価値」(例:「怒りっぽい」の裏にある「正義感」)を尊重した解釈に置き換えます。これにより、その価値を活かせるより適切な場所を探す準備ができます。
3. アンカリング (Anchoring)
- 役割: 特定の刺激(五感)と、望ましい感情の状態(適切な反応)を意図的に結びつける(条件づけする)スキルです。
- 活かし方: 問題行動(例:食べ過ぎ)のトリガーとなる肯定的な意図(例:安心感)を、食べ物ではなく別のトリガー(例:特定の手のジェスチャーや深呼吸)に結びつけます。これにより、望ましい意図が湧いたときに、自動的に新しい代替行動が発動するように無意識を訓練できます。
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